18~19年秋冬パリ・コレクション メゾン・マルジェラ

2018/03/01 16:52 更新


 【パリ=小笠原拓郎、青木規子】18~19年秋冬レディスコレクションにビッグシルエットが広がっている。ミラノのプラダに続きパリでは「メゾン・マルジェラ」が、パッデッド素材でボリュームシルエットを見せた。ビッグシルエットはここ数シーズン続くトレンドではあるが、その不自然なほど大きなパッド入りのフォルムが迫力とともにユーモラスな気分を運んでくる。

(写真=大原広和)

【関連記事】「マルジェラ/ガリエラ」展 プレビューにぎわう

 マルタン・マルジェラのコードを背景にしながら、この間、それを違う文脈の中で解釈して新しいメゾン・マルジェラを作ってきたジョン・ガリアーノ。秋冬はビッグサイズのアウトドアアイテムを取り入れながら、ユーモアいっぱいに見せる。

 大きなマウンテンパーカやボリュームたっぷりのパッデッドアウターをレイヤードして迫力のフォルムを作る。ブルーとブラックの切り替えのパッデッドアウターは「ザ・ノース・フェイス」に代表される本格的なダウンパーカと同じような切り替え。そのディテールへのこだわりとは裏腹に、不自然なほど巨大なフォルムが笑いを誘う。


 ケーブルニットにフーディーをレイヤードしながら、レイヤードパーツをカットアウト。この間、取り入れているデコルティケのディテールにしていく。ナイロンコートにもレザージャケットの枠組みだけを残して重ね、ガンクラブチェックのロングジャケットにはビッグサイズのケーブルセーターをかぶせるように着る。

 1月のオートクチュールの流れからは、ギラギラとした輝きを放つ箔(はく)やフィルムタッチのアイテムを取り入れた。レースとつないでドレスにしたり、ダイレクトに光をのせてスーツにしたり。決して高級な素材を使っているわけでもないのに、アイデアとそれを形にするカッティングだけで、ここまで持っていくジョン・ガリアーノの力量に改めて驚かされる。

> 続きは繊研新聞の本紙・電子版で

18年春夏繊研レディストレンドセミナーはこちら



この記事に関連する記事