《知見知恵知行》袖振り合うも┄

2014/02/26 16:05 更新


 JFWインターナショナル・ファッション・フェア(JFW‐IFF)会場で気付いた事が。

 私が興味を引かれたのは、スマートフォンやタブレットに貼る⇒はがす⇒拭く⇒また簡単に貼れる「ペットロック」という着せ替えクリーナーを販売する双樹社のブース。その一角に製品を製造する楽プリントの立て看板に、所在地住所の表示。昔私が居住していた近所であることから話が弾み、会社見学をすることになった。

 眼鏡拭きがスマートフォンなどに貼れて簡単にはがせるステッカーになった「ピタックリーン」という製品。会社見学で、それをさらに進化させた「プロモAR」という製品を見せられた。プレスリリースのCDやUSBメモリーを渡されるが、パソコンでしか見られない。「プロモAR」だと専用アプリをダウンロードしコンテンツにかざすと、その場でスマートフォンやタブレットで簡単に動画や文字情報が見られる。すごいことが進んでいるなと思った新発見。これも住所から生まれたことだが、まさしく「袖振り合うも他生の縁」。

 「千三」(せんみつ)という言葉はうそつきという意味と、千のうち三つしか商談が成立しないという意味もある。会期中に名刺交換をする人を1000人という目標設定などの努力をしているだろうか。いかなる時も客を一生に一度しか出会いがないものとして、悔いないようにもてなすのが「一期一会」。製品だけを並べて、漠然とお客が来るのを待っているブースがあまりにも多い。主役を盛りたてる脇役も必要だ。(執行雅臣=ファッションジャーナリスト、2014/02/25付)



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