「ユキ・トリイ」の鳥居ユキは、9月に発表した22年春夏コレクションでデザイナー活動60年を迎えた。休まず続けてきたコレクションは120回。毎シーズン出している花柄は今回、庭いっぱいに咲く花々を白地に描いた。毎朝、自宅の花たちへのあいさつを欠かさないと言い、その生活、仕事へのまっすぐな視線を表しているように見える。本人は「素通りよ」と次に向かっているが、この節目について聞いた。
(赤間りか)
社内で「120回目ですよ」と言われていましたが、特別な感じはないのです。ときどき「まだ現役なんですか」なんて聞いてくる人もいるけれど、それが不思議。60年というと、本人はもう優雅にしていると思われるのかしら。