ロンドン・ファッションウィーク・フェブラリー2023開幕前日の2月16日に、昨年末亡くなった英国を代表するデザイナー、デイム・ヴィヴィアン・ウエストウッドをしのぶ会が開かれた。
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南ロンドンにあるサザーク大聖堂にはヴィクトリア・ベッカムや俳優のヘレナ・ボナム・カーター、ケイトとリラ・モス母娘などのセレブリティーの姿もあった。ファッションからはアナ・ウィンターやスージー・メンケス、マーク・ジェイコブスらが参列。チャールズ・ジェフリーをはじめ影響を受けたデザイナーたちも、パンクファッションの生みの親に敬意を表するために駆けつけた。
夫であり「アンドレアス・クロンターラー・フォー・ヴィヴィアン・ウエストウッド」を手がけるアンドレアス・クロンターラーは、ヴィヴィアンとの出会い、思い出話を語り、息子のジョセフ・コーレはヴィヴィアンが死ぬ間際までたたかい続けた地球温暖化など、今後の課題を残していったと話した。また、ヴィヴィアンが最後にランウェーに姿を現した22年秋冬パリ・コレのステージに、これからを託すかのように招きあげた孫娘のコーラ・コーレの話す姿は、アクティビストのスピリットは受け継がれたのだと感じさせた。
一番衝撃的だったのは、弟によるビデオインタビューだ。自身の人生や家族について語っていたが、ヴィヴィアンは〝終活〟をしていたのだと捉えることもできた。
筆者をはじめ英国にファッション留学した多くが、ヴィヴィアン・ウエストウッドの影響を受けたのは間違いない。我々を導いてくれた英国ファッションの女王の冥福を改めて祈りたい。
(ライター・益井祐)