《視点》若者に寄り添う

2025/01/31 06:23 更新NEW!


 「高校生・大学生との懇談会で、社会課題を自分事と捉えていない人たちが多く、がくぜんとした」。ルミネの表輝幸社長は1月の同社の賀詞交歓会でのあいさつの中で、危機感を示した。

 同社を含め、多くの企業が、地球温暖化をはじめとした社会課題解決への貢献を経営方針の重点に据え、様々な施策を強化している。サステイナブル社会に対する人々の関心も高まっている。

 そのなかで、将来を担う若者が実際は重要性を実感していないことに衝撃を受けたのだろう。表社長はこの発言に続けて、「我々は若い人たちにもっと寄り添い、課題解決にしっかり取り組まなければならない」と強調した。

 社会課題に関心はあるが、その対策として「何をすべきなのかわからない」「具体的な行動のきっかけがない」と感じている若者が多いという調査結果もある。大切なのは社会課題を自分事と捉えていない若者を「駄目だ」と切り捨てず、表社長が言うように、若者に寄り添い、「気づきやきっかけの場」を作ることだ。商業施設を含め、サステイナビリティー経営を掲げるファッションビジネス企業にはその役目がある。

(有)



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