「背が小さいから、サイズの合う服を見つけるのにいつも苦労している」。身長148センチほどの叔母がボソッとつぶやいたのが忘れられない。サイズが合う服を一番見ることができるのは、小さいサイズの服を集積した百貨店のセールの時だという。小柄かつやせ型で〝平均〟からは程遠いため、試着してから購入するのが常だ。
ECで小さいサイズを揃えているブランドは意外とあるが、店頭のサイズ展開は乏しいことが多い。だが、店頭で取り扱いサイズの幅を広げるのは、相対的に需要が少ないため難しいことも分かる。
叔母によく購入するブランドを聞くと、百貨店をメインに店舗展開している大手NBが真っ先に挙がった。店頭のサイズ展開が豊富だからとのこと。今冬はコートを探しているが、なかなか理想の丈とサイズのものは見つからないと嘆いていた。
叔母が少しでも服を楽しめるようにと、近年はEC中心に小柄な人向けに特化したブランドがちらほらと出てきていることを伝えた。店頭で、〝平均サイズ〟以外の服を気軽に見ることができる場が増えればと願うばかりだ。
(祥)