《視点》なりたい職業

2023/01/13 06:23 更新


 子供から学校の話を聞くと、教育内容の変化を感じることが時々ある。最近、驚いたのは、中1から何時間もかけて職業教育を行っていることだ。適性職業診断や興味のある仕事調べ、様々な職業の仕事ぶりを動画で見たり、親に仕事についてインタビューする宿題にも取り組んでいた。

 小中学生のなりたい職業は、今も昔も男子はスポーツ選手、医師、会社員、科学者・研究者、女子は看護師、医師、保育士、教師が人気。一方、00年のある調査で男子では10位内だった運転手やパイロットなどに代わり、最近はユーチューバー、ゲーム制作関連が上位に浮上。女子は20年ほど前はトップだったパン・ケーキ・菓子・花屋さんが上位から消え、パティシエや服飾デザイナーが上位に入っていた。

 時代の変化を感じる職種もあるが、男子は夢や憧れの色合いが強く、女子は堅実で現実的な職業が多い。身近な存在のお店屋さんの人気が下がったのは、低賃金で労働条件が悪い職場の多さと親の価値観の反映か。わが子は接客やレジ、陳列が楽しそうな販売員を一度はやってみたいそうだ。より働きやすい環境が整い、テキパキと笑顔で働く素敵なプロの販売員さんに子供たちが出会う機会が増えれば、お店屋さんの順位が再び上がるのだろうか。

(陽)



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