《視点》レジ袋有料化で考える

2020/08/06 06:23 更新


 レジ袋有料化制度が7月1日から全国でスタートした。スーパーでは以前からほぼ有料化されていたのでマイバッグを持参するかレジ袋を買うかしているが、コンビニでは今も買い物のたびに「ああそうだった」と思い出す。

 制度を所管する経済産業省のホームページには、海洋プラスチックごみ、地球温暖化などに触れつつ、「プラスチックの過剰な使用を抑制し、賢く利用していく必要があります」とし、ライフスタイルを見直すきっかけにしてほしいとある。

 そこに異論はない。しかし、レジ袋を有料にすると環境問題の解決につながるかというと疑問だ。各種調査では海洋プラごみの割合としてレジ袋はごくわずかでしかなく、ごみのポイ捨てをやめたり、適切な回収をする方がよほどいい。

 ここ数年、プラスチックは悪者にされ、例えばストローの脱プラは飲食企業が環境の取り組みをアピールするのに格好のネタになったが、本質的な解決になるのだろうか。「脱プラ=なんとなくいい」で思考停止するのではなく、何が本当に良いのか見極める姿勢が必要だ。

(恵)



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