VFコーポレーション 「シュプリーム」を買収

2020/11/10 12:10 更新


 【ニューヨーク=杉本佳子通信員】米VFコーポレーション(コロラド州デンバー)は11月9日、ストリートウェアブランドの「シュプリーム」を買収することで合意したと発表した。買収額は21億ドル。取引は今年中に完了する見込みだ。創業者と現在の重役らは残留する。

 シュプリームはVFコーポ傘下のヴァンズ、ザ・ノース・フェイス、ティンバーランドと継続的に協業してきた。VFコーポは自社のサプライチェーンとDtoC(メーカー直販)プラットフォームを生かし、EC、国外市場拡大、新店舗のオープンなどを通じて、今後5年間のシュプリームの売り上げ成長率8~10%増、粗利益率60%、営業利益率20%を見込む。

 VFコーポによると、シュプリームは全世界に12店を持ち、売上高の60%以上をECが占める。売上高の約45%は国外から得ている。シュプリームの売り上げは新型コロナウイルスの影響があっても1ケタ台半ばの伸びで推移し、8月に秋冬商品が発売されてからはさらに売り上げが伸び、利益とキャッシュフローもうまくいっているという。

 VFコーポは、22年度のシュプリームの売上高を最低でも5億ドルと期待している。さらに、シュプリームの国外の売上高は10億ドル規模になる可能性があるとし、VFコーポの24年の戦略の核を担うブランドと位置付けている。



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