アーバンリサーチは、キャンプ場併設の宿泊施設「タイニーガーデン蓼科」で開く野外イベント「タイニーガーデンフェスティバル」(TGF)を強化している。服や雑貨を売るだけでなく、体験サービスを提供することで、新規客の獲得や企業の認知拡大を進める狙いだ。
【関連記事】アーバンリサーチのアウトドア「エカル」 セレクト目線のおしゃれさに支持
TGFは13年、ライフスタイル提案型業態「アーバンリサーチドアーズ」の10周年を記念して、群馬・嬬恋の「無印良品」のキャンプ場を会場にスタートした。コロナ下の休止を挟み、22年からはタイニーガーデン蓼科がある蓼科湖畔に場所を移し、毎年開催している。
ビーナスライン蓼科湖側の無料エリアとタイニーガーデン蓼科内の有料エリアに分かれて開く。「小さなガーデンパーティー」をコンセプトに、キッチンカーや他社のアウトドアブランドの出張店舗、ワークショップなどが並び、買い物や食事で一日中楽しめる。
25年は5月24、25日に開催した。ダウン主力の「ナンガ」などが販売ブースを出したほか、「ザ・ノース・フェイス」は廃材を使ったコースター作りのワークショップを開いた。アーバンリサーチは大阪・関西万博に出展中のブース「アーバン博」で販売しているグッズが買える野外ショップなどを出した。
今回は地元との連携を強化した。長野の事業者を中心にキッチンカーを誘致し人気店のホットドッグや名産の蕎麦(そば)などが集まった。来場者が地元の味を楽しめるだけでなく、アーバンリサーチは地域とのつながりを強められるメリットがある。「イベントを通してキャンプ施設だけでなく企業全体のことを長野の人に知ってもらいたい」(同社)という。
地域からの評価も高い。蓼科観光協会は「毎年、イベント開催時には湖周辺の宿泊施設や飲食店の利用者も増える。経済効果が大きく、ありがたい」と話す。
来年以降もイベントを継続して開く。「アーバンリサーチの企業理念〝すごいをシェアする〟を体現する場。お客様に提供したいライフスタイルをイベントを通して見せていきたい」