土屋鞄製造所は大学生を対象に有給の長期インターンシップを3月から実施する。
インターンシップの受け入れ人数は約100人で、時給は1100円から。学年は不問で、期間は最長4年とし、職種は40種以上を用意する。期間と職種は学生側で決めることができ、個々の希望、在学地、授業スケジュールに応じたプログラムが可能だ。インターンシップの内容はランドセルなどの製造体験、ホームページ(HP)のUI(ユーザーインターフェイス)、UX(ユーザーエクスペリエンス)の改善、商品企画など「EC時代」の物作り全般にかかわる。勤務地は西新井や神田の東京オフィスのほか、10都府県に出している店舗で、仕事によっては自宅からのオンライン参加も可能だ。
応募受け付けは自社ホームページで開始しており、希望職種や勤務可能時間などを入力して簡単にエントリーでき、全員とオンライン面談した上で、選考して採用する。学生時代の経験や自己PRなどは必要ない。
インターシップのテーマは「学生一人ひとりに合った就労体験」。学生本位の内容にし、門戸を広げることで、日本の中小の物作り企業を志望する若者を育てるのが狙いだ。
同社は21年度から事業拡大のため人材育成に注力し、SNSを駆使して採用活動を強化した。その結果、20年度のエントリーが57人だったのに対して、21年度は2000人を突破(採用数は20人)。22年度採用はエントリーシートの廃止、応募者全員とのオンライン面談を実施し、3000人が応募、22人が入社する予定。採用活動により同社への関心を広げており、同社のイメージ向上にもつながっているようだ。