東都製靴工組、12社で就職セミナー

2015/07/22 06:56 更新


 メード・イン・ジャパンを守り、育てる――物作りの現場が若い人材の確保に乗り出している。東都製靴工業協同組合は16日、東京・台東区民会館で第5回目の合同就職セミナーを開いた。国内に自社工場を持つ企業が集まって秋に行ってきたが、今年から7月と11月の年2回に増やし、採用活動を強化する。特に企画、生産管理、営業に関しては、新卒者に「早期から企業の意欲や姿勢を感じてもらうことが大切」と見て、11月に先立って業界の雰囲気やメーカーの特徴を丁寧に伝えた。

 この数年で日本製の品質を見直す小売り企業が増えたことから、浅草の靴メーカーでは受注も徐々に伸びており、「将来を見据えた人材育成と採用活動に積極的な企業が増えてきた」(田中正雄人材育成担当理事)という。今回出展した12社では、熟練した職人たちから技術を継承する20代や30代の働き手が増えつつある。ただ、〝一人前〟とされる専門性や技術力を備えるまでに10~15年かかるため、「靴メーカーの収益の低さを考えると、一度採用した人材を着実に育て上げなければならない」(藤原仁理事長)と慎重だ。

 靴、ファッション専門学校からは8校が参加した。そのほか、学歴不問で30歳ぐらいまで募った結果、合計で80人近くが来場した。企業面談では、自社製品を並べるなど自由な形式でアピールし、配布した企業カタログには、従業員の年齢層や業務内容、募集する職種、主な取引先の小売り企業やブランド名も明記した。

 人気ブランドのOEM(相手先ブランドによる生産)を得意にする企業のブースには来場者が集中する場面もあった。一方で、「普通に見えて、しかもいい靴。そう感じてもらえる物作りに興味を持ってもらいたい」と考えるメーカーなど、企業によって特徴の異なる多彩な靴があることも体験してもらった。

 パネルディスカッションでは、何より「あいさつや人としてのマナーなど当たり前のことができる人」を求めていることを強調した。



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