東急と東急レクリエーションは、東京・新宿歌舞伎町1丁目の「新宿ミラノ座」跡地にエンターテインメント施設とホテルを中心とした大型複合施設「東急歌舞伎町タワー」を4月14日に開業する。両社とソニー・ミュージックエンタテイメント（SME）の共同出資会社、TSTエンタテイメント（社長＝木村知郎東急執行役員新宿プロジェクト企画開発室室長）が運営する。
「好きを極める」をコンセプトとし、「東急グループとSMEのノウハウを結合した新しいエンタメとカルチャーを発信し、国内外から幅広く集客して街に新たなにぎわいを出したい」（木村社長）という。館内に26組のアーティストの作品を展示するなどアートの発信にも取り組む。
施設は地下5階～地上48階で、延べ床面積約8万7400平方メートル。地下1階～地下4階にSMEのライブホール「Zepp新宿」、その夜間時間帯を活用したエンタメ施設で、TSTが運営する「ZEROトウキョウ」を導入。地上1階を飲食店、チケット販売など商業8店、2階を「祭り」をテーマに食、音楽、映像が融合した新コンセプトのフードホール「新宿カブキホール～歌舞伎横丁」、3階をアミューズメント施設「ナムコトウキョウ」、4階をSMEの体験型エンタメ施設「ザ・トウキョウ・マトリックス」、5階をウェルネスクラブとした。6～8階は音楽ライブのほか、演劇なども行う劇場「シアター・ミラノザ」、9、10階は全752席がプレミアムシートの大型複合映画館「109シネマズプレミアム新宿」、17～47階は東急グループの最上級ホテル「ベルスター東京」、館内の各エンタメ施設と連携したミレニアル世代向けホテル「ホテルグルーヴ新宿」とレストラン・バーが入る。
「タワー全体が連動してエンタメを演出し、他施設にはない特徴を出す」という。「好きを極める」を具体化する施策の第1弾として、アニメ「エヴァンゲリオン」との協業による全館企画を4月28日から開始する。屋外広場などを活用し、「若手アーティストの発掘・育成にも取り組む」。
木村氏は17年4月から21年3月まで、SHIBUYA109エンタテイメント社長だった。「109のノウハウを様々なコンテンツとの連携イベントなどで生かす。タワーをコロナ禍から街が立ち直っていくシンボルにしたい」と語った。
