「渋谷の再開発は最終段階に入ったと言われるが、そうではない。世界が憧れる街作りを目指し、まだまだ開発を続ける」。東急の堀江正博社長は8月31日、グループ記者懇談会で、東京・渋谷で推進する街作りの現状と思いを語った。
同社グループでの再開発について、25年3月に旧東急百貨店本店跡地に作る大型複合施設「渋谷アッパー・ウエスト・プロジェクト(仮称)」(完工予定・29年度)、25年5月に渋谷スクランブルスクエアの2期である中央棟・西棟(同31年度)と渋谷ヒカリエの近接地に「宮益坂地区第一種市街地再開発事業」(同)を着工し、「次のフェーズに入った」とした。
渋谷は就業者人口と来街者の人口の増加が続き、同社として今後、オフィス面積を約1.5倍にする計画だが、「まだまだ足りない」との見通しを示した。同社だけでなく、三菱地所など他のディベロッパーも開発を進めていることについて、「渋谷の大きな力になり、大歓迎だ」と強調した。
渋谷の再開発によって、均質化が進むなど街の魅力が失われると一部で指摘されていることに対して、「家賃が高い巨大ビルと家賃が安い小規模ビルなどが共存し、役割を分担し、新しい文化を生み出しているのが渋谷の魅力だ」と反論した。西武渋谷店やハンズの閉店による渋谷の商業力の地盤沈下への懸念についても「バリューを提供する事業者はたくさんいる。西武閉店後の施設も当面、新商業施設として運営が続く。どんなテナントが入るのか興味津々だ」と語った。今後も商業施設、オフィス、エンターテインメントなど複合用途で「街と人の多様性を育む」街作りを推進する方針だ。