東京中心部のSCで復調の動き ショップとの連携で〝独自性〟を発信

2022/03/29 06:30 更新有料会員限定


ニュウマン新宿はVMDを強化し、成果を上げた(2月の店頭)

 コロナ禍で苦戦していた東京中心部のSCで、昨年秋から復調する施設が出てきた。いずれも、21年度の売上高は前年実績を大幅に上回り、19年度実績に対する落ち込み幅も縮小した。10~12月に緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルス感染者が減少した効果もあるが、ショップと連携して、郊外・都市近郊の施設にはない「館の独自価値」を発信し、顧客拡大策に取り組んだ成果も大きい。

(有井学)

 ルミネ新宿の今期(22年3月期)売上高は今年2月までで前年同期比27.7%増、19年度同期比で約30%減まで戻した。上期は予算を下回ったが、昨年10~12月は15%増、予算比11.7%増とし、今年1~2月も前年実績、予算ともに上回った。コスメや生活雑貨のほか、レディスファッションが健闘して押し上げた。

 コロナ禍を踏まえ、前期からショップと連携して取り組んできたインスタグラムを中心としたSNSでの新商品の情報発信など「目的来店につなげるための施策」(草薙恵美子ルミネ常務ルミネ新宿店長)の成果だ。2月7日~3月3日にはSNSでの情報発信で来店した客を「飽きさせない施策」として、約100店が限定商品の販売や先行商品の受注会、ブランドのディレクターの来店イベントなどのキャンペーンを初めて実施し、売上高に寄与した。

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