109メンズ改装、独自商品と仕掛け重視 SNS映えがカギ

2017/05/01 06:15 更新


グレー基調の無機質な内装にした「ジャックローズ」

 渋谷109メンズの春の改装で、三高の「ジャックローズ」、パワー・ボムの「フーガ」「シヴァライズ」といった館の主力テナントが新装オープンした。若い世代のニーズの変化に対応し、高単価商品を売るための仕掛けを強めた。

 ジャックローズ(写真下)は他と違う商品を求める「こだわりメンズ」を取り込むため、グレーを基調にした無機質で男らしいイメージに再構築した。ここ数年、郊外広域型SCへの出店を強め、店の内装を白を基調にしたシンプルなイメージにしてきた。しかし最近は、アメカジテイストが弱まり、一方で低価格店が増え、高単価商材の良さが伝わりにくくなっている。

 そこで、おしゃれを探しにファッションビルに来る20~40代に、商品テイストでの独自性や仕掛けを強める。今春から打ち出す新商品がスポーツテイストライン。基軸であるロック・バイカーのアメカジでは取り切れなったストリートスポーツテイスト層を取り込む。




 さらに重視するのが仕掛け。好調が続く「ローリングストーンズ」で、俳優の廣瀬智紀さんがローリングストーンズTシャツを着用したポスターを活用して新規客層を取り込む。「違う表現にも挑んでブランディングしていく」(小野和真バイヤー)とする。

 フーガは6階から5階に移転してオープンした。店舗イメージなどは大きく変えておらず、商品テイストは黒、白、デニムを中心に、柄シャツなどでセクシーなアクセントを打ち出す。 「もはや雑誌を全く読まず、SNS(交流サイト)で情報収集する客が大半。そういった客が求めているのはモテ服ではなく、純粋にアイテムとして格好いい服」とは細井雄樹専務兼プレス。


SNS映えする強い単品を打ち出す「フーガ」


 そんな中で、フーガは商品力を高め、SNS映えを意識しつつ、音楽やダンスグループといったアーティストとの協業やイベントを仕掛ける。「昔とは全く違う見え方。それを客が整理して『自分に合っている』と選ぶため、細かい施策の積み重ねが重要」とする。



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