日本政府観光局によると17年の訪日外国人客数が、これまでで最も早いペースで2000万人を突破した。17年1~9月の累計で前年同期比17.9%増の2119万6400人となった。格安航空会社など航空路線の拡充は訪日クルーズの増加、円安基調の継続で、訪日需要が依然高まっていることを示した。
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訪日客数の上位5カ国は、中国556万人(前年同期比11.0%増)、韓国521万人(40.3%増)、台湾346万人(7.0%増)、香港168万人(25.1%増)、タイ67万人(7.5%増)。このほかインドネシア24万人(32.0%増)、フィリピン29万人(22.1%増)、ベトナム(30.4%増)など、東南アジア勢が高い伸び率となった。
9月の訪日外国人客数は前年同月比18.9%増の228万人となり、9月として過去最高を記録した。東アジアでは昨年9月にあった祝日が10月に動いたことにより旅行の機会が減少したにも関わらず、中国が前年同月比29.9%増、韓国29.3%増、香港26.4%増と伸ばした。台湾は0.1%増にとどまった。
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観光庁が発表した17年7~9月の訪日外国人旅行消費額(推計値)は前年同期比26.7%増の1兆2305億円で、四半期として過去最高だった。旅行者1人当たりの消費額は6.6%増の16万5412円だった。1人当たりの消費額は16年1~3月期から17年4~6月期まで連続してマイナスだったが、久しぶりにプラスに転じた。
国・地域別の旅行消費額は、中国5432億円(前年同期比23.5%増)、台湾1490億円(15.3%増)、韓国1361億円(49.9%増)、香港941億円(34.7%増)、米国618億円(16.1%増)の順。
旅行消費額を目的別にみると買い物代が4204億円と最も大きく、前年同期の3353億円から高い伸びとなった。一人当たりの買い物代は中国10万4970円、香港5万3470円、台湾4万1363円、韓国1万8507円、米国3万313円だった。