首と肩の凝り、どう治す?

2015/10/15 13:12 更新


≪本日は健康相談日≫聞かせて!先生!!

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 今回は読者モニターに根本幸夫先生を直接、訪ねていただきました。Aさん(42歳・男性・シャツメーカー営業)の相談は、「健康が取り柄でしたが、昨年末、急に右肩が痛み、痺れが腕から指にも走りました。病院ではレントゲンも含めてなんともないとの診断。カイロプラクティックなどで和らいではいるのですが…」というものです。

◇    ◇

【先生】(脈診しながら)この様子だと、腰も危ないですよ。腹筋運動などは、しちゃいけません。ここに至るまで気づけないのは、体の信号機が壊れているってことです。もっと早く気づける体にならないと駄目ですよ。特に男性は、42、44、46歳は気をつけること。30代まではよくても、自分の弱いところに症状が出始めます。放っておくと、さらにツケが回ってくるから、60歳くらいまでに治しておいた方がいいんです。

【Aさん】子供の頃からサッカーをしていて、今も続けているんですが、昔から肉離れなどでも「どうして、ここまで放っておいた?」となることがありました。信号機が駄目なんですね。

【先生】体がねじれていますね。ちょっと、首を右左に回したり、前屈や後屈をしたりしてみてください。体が硬いし、首も回りませんね(そう話しつつ、屈めた体のツボから気を通した。両足も足首やかかとから経絡に沿って気の流れを調整)。少し体が詰まっちゃっているところもあるし、もう少し痩せた方がいいですね。肩が痛むのも、首を何かで痛めたことから来ているでしょう。それが寒くなってきたり、うたた寝したりが続いたりすると、出てくるんです。

【Aさん】今、先生に気を通していただいたら、体の左右の動きに違和感がなくなりました!首も回ります。

【先生】まず、首を治してから、5㌔痩せましょうね。どうやって痩せるかは、繊研のこのコーナーで一度、まとめていますから、読んでおいてください。それと、うたた寝は絶対にしないこと。首を冷やすのが肩にも悪いからです。通勤電車などでうたた寝しそうな時は、ストールなどを首に巻いておくこと。同じ理由で、風呂やシャワーの後、扇風機やクーラーを当てない。汗っかきでも、素肌を冷気にさらさないのが大事で、バスタオルやローブを活用しましょう。寝る時も、Tシャツとパンツというスタイルがありがちですが、Lサイズのパジャマなど長袖・長ズボンで、特に襟のあるものにしてください。

【Aさん】なるほど。実は最近、サッカーの後、左の足首がしびれて、一晩は冷やさないといけないほどです。猫背で姿勢が悪いからかと思いますが。

【先生】猫背は関係ありません。40歳を過ぎたら、無理をしないのがいいのですが、サッカーの前には、徹底的にストレッチをすること。テーピングもしっかりしてください。あなたは、足の指が硬くて全然開かないですし、これも、今の首や肩、将来の腰にくるものです。足の指を広げられるように、1日1時間くらいでも指を広げるようにしてください。女性のペディキュアなどに使う、足の指を広げるグッズが100円ショップでも売っていますから、使ってみるといいでしょう。

 今回、漢方薬は、葛根湯(かっこんとう)と小柴胡湯(しょうさいことう)を出します。とにかく、首と肩の凝りをしっかりとって、治していきましょう。

◇  ◇

【相談を終えたAさんの感想】

半信半疑だったのですが、気づいていた点も、無意識だったところも、全て言い当てられて納得しました。先生に教えていただいた首のマッサージは自分でもできそうですし、食生活も工夫してみます。

◇  ◇

根本幸夫(ねもと・ゆきお)東京・大岡山の漢方平和堂薬局店主。横浜薬科大学教授。薬学博士。伊勢丹新宿本店地下2階ビューティアポカセリー顧問ほか、幅広く活躍。

:::今日の心得:::

  1. 体の信号機を大切に
  2. 無理が利くのは30代まで
  3. 体の凝りに、冷えは禁物
  4. ストレッチは念入りに<
  5. 足の指は広げるべし

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