サマンサタバサジャパンリミテッドは今期(18年2月期)を第3の転換期と位置づける。社屋を移転するともに、原点回帰をテーマに組織を改革、「日本発世界ブランド」を目指す。
創業時、97年の業績悪化時に続くのが第3の転換期。企業の理念や方向の共有が弱かったことを改め、全社で原点に立ち返ることにした。日本発世界ブランドを目指すこと、「日本一楽しい会社作り」を徹底するため、寺田和正社長と現場が直結する文鎮型組織に刷新した。
全社員を4種の類人猿の行動特徴に分類し相互理解のツールとすることで社内コミュニケーションを強化する。ベンチャースピリッツ向上の諸制度を整え、新設した本社特命役職制度では、入社3年以降、特命課長にチャレンジすることで人材力を発掘し、士気高揚につなげる。
今期は「デジタル強化元年」とし、自社サイトの刷新やスマートフォンアプリの開発を推進、デジタル活用の仕組みを確立する。リブランディングも進め、特別戦略チームを創設し、総合プロデューサーにニューヨークのファッションディレクター、ニコラ・フォルミケッティ氏を起用した。
こうした改革を進める狙いもあり、本社を東京・麻布十番に移転、全社を1フロア(約4300平方㍍)に集約した。併せて、プロモーションモデルとして「サマンサミレニアルスターズ」(システィーン・スタローン、ロッティ・モス、ケニヤ・キンスキー・ジョーンズ、サラ・シュナイダー、ソフィア・リッチー)を結成し、強力にプロモーションを推し進める。
4月27日には「企業の新たな船出」をアピールするため、新社屋に関係者や顧客を招いてファッションショーなどを行った。