ロイネが19年秋冬に発売したオリジナルのレディスインナー「サク・レ」は、九州でとれる淡水のり「スイゼンジノリ」から抽出した成分「サクラン」をレーヨンに練り込んだ、保水性の高いインナーとルームウェアを揃える。1月13~26日には新作を揃えた期間限定店を、伊勢丹新宿本店マ・ランジェリーで開く。
OEM・ODM(相手先ブランドによる設計・生産)を主力としてきた同社が、ヒアルロン酸の約5倍の保水力があるというサクランとの出合いをきっかけに、素材開発から手掛けたオリジナルブランド。ナチュラルで強い女性像をイメージした高感度ブランドとして企画した。ブランディングは伊藤忠ファッションシステムが協力し、クリエイティブディレクターにはアーティストのナツミ・イトウ氏を起用した。
サクランを練り込んだレーヨンをリヨセルや綿と組み合わせてリブやフライス、ベア天じくなどに編み立て、キャミソールやタンクトップ、ブラジャー、ショーツ、Tシャツなど季節やトレンドに左右されないタイムレスな商品を作る。しっとりとした素材の良さを生かし、肌に直接触れるアイテムがメインだ。縫製の仕様も、肌に不快感を与えないように工夫している。
商品グループは女性の24時間のライフシーンから設定した五つ。「イン・ユア・シャツ」はフライスやリブのタンクトップとショーツ、ベア天じくのブラジャーとカップ付きトップなどインナーのグループ。一番人気のソフトブラ(4600円)は、着けているのを忘れるほどストレスのない着用感が好評という。そのほか、ボディーブリファー、ビッグシルエットTシャツ、レギンスなど睡眠時用の「ベッドルーム」、Tシャツ、ガウン、ラウンジパンツなどくつろぎ着の「リビングルーム」、スポーツ後のリラックス時間のためのウェア「アクティブ」、ちょっとした外出にも使えるTシャツ、ワンピースなどの「ワンマイル」のカテゴリーがある。キャミソールやインナーTシャツは3000~4000円台中心、ガウンも8800円など、自社の生産インフラを活用し、買いやすい価格に設定した。
販路はECの「エル・ショップ」を中心に、百貨店やセレクトショップのECや、ファッション感度の高いセレクトショップなどで販売している。今後、自社公式ECも開設予定だ。
今後はブランド認知向上のため、SNSを活用した口コミ、期間限定店などの出店などを積極化していく。