【パリ=橋口侑佳】国際素材見本市のプルミエール・ヴィジョン(PV)パリ19年春夏が13日、開幕した。会場の随所を彩ったのは、グリーンからブルーにかけたカラー。前春夏に浮上した色相だが、太陽の光や柔らかい質感を感じさせる〝気持ちのよい色〟に今シーズンらしさがある。
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メインに使用されたのは、ペールグリーン。白を混ぜただけの明清色ではなく、太陽の光をまっすぐに浴びた透明感や、微細な粉末をまぶしたような柔らかさが特徴だ。
ペールグリーンは徐々に青みを帯びるようにして、淡いブルーに移っていく。このブルーも、前春夏に見られた冷たいライトブルーというより、白っぽくかすんだ春の空の色だ。
テキスタイル見本市のPVファブリックでは、ペールグリーンが壁一面を覆った。遠くから見ると1色だが、色相、トーンの近い色を組み合わせるカマイユ配色でまとめられている。「気持ちのよいバランスを目指す」(池西美知子伊藤忠ファッションシステムクリエイティブディレクター、PVトレンド協議会日本代表)シーズンの方向性がカラーでもしっかり示された。
