オンワードHD、ウィゴーとは「補完関係」 シナジーの追求へ

2024/10/08 07:58 更新


 オンワードホールディングス(HD)は、ウィゴーを完全に子会社としたことでグループとのシナジーを追求し、事業拡大を目指す。保元道宣社長は「顧客層や主要販路で補完関係にある。ウィゴーとともにオンワードHDの企業価値をさらに高めていく」としている。

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 24年2月末の登録顧客会員数は、オンワードHDが約530万人、ウィゴー約340万人で、総会員数約870万人の顧客基盤は今後に向けて大きな魅力だ。主要顧客層はオンワードグループが30~60代で、ウィゴーは7割が10~20代と世代のバランスも取れ、「ウィゴーの顧客はオンワードグループの次世代の顧客になり得る」ともいう。販路別でもウィゴーは若年層を軸にSCやファッションビルが主で、すみ分けできる。

 今後のウィゴーの成長戦略は、実店舗約170店で都心や地方立地では環境が異なるため、「まずは1店1店を精査し、商品投入や販売体制を構築、モチベーションアップにも取り組む」ことを新規出店より優先する考えだ。

 ECの自社サイト拡大も目指す。2月末の自社サイト売上高構成比は4%で、「主要顧客層がデジタルネイティブ世代なのに小さい」とし、オンワードグループのノウハウを共有し拡大を目指す。好調なオンワードグループのOMO(オンラインとオフラインの融合)サービスも取り入れていきたいという。

 ウィゴーはインバウンド需要が高い特徴もある。その売上高構成比は原宿本店が46%、心斎橋3号店は68%だ。こうした点を生かし、「オンワードグループのネットワークとのシナジーで、アジアマーケットへの展開を加速する」。それぞれの施策に投資も行う。

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