オンワード「23区」 今秋冬好調で前年比12%増

2018/02/01 04:26 更新


 オンワード樫山の17年秋冬の婦人服は基幹ブランドが総じて順調に推移した。特に好調だったのが「23区」。25周年記念のシーズンだった17年秋冬(9~12月)の売り上げは前年比12%増と大きく伸ばした。9~11月は3カ月連続で2ケタ増、12月も前年を超えた。秋はシャツ・ブラウス、レザージャケット、冬はダウンアウターが引っ張った。客数、客単価ともに上昇した。

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 仕掛けたアイテムがそれぞれ予想以上にヒットした。秋の立ち上がりはシャツ・ブラウスを前年の2.5~3倍量を投入。レザージャケットはシングルライダーズ4万9000円、ダブル5万9000円という抑えた価格で提供し、プロパーでほぼ消化した。

 また月ごとにチェック柄を打ち出し、10月は英国ロキャロンのタータンチェックのストールやスカート(2万円台後半)、11月は英フォックスブラザーズの生地のコート(8万9000円)、スカート(2万6000円)など価値の高い商品が動いた。

 本格的な冬物商戦に入った11月はダウンアウターがけん引。16年は投入量を控えた結果、足りなくなったため、「16年に買えなかった人がいる」として17年は昨年の2倍を投入、販売数量も2倍となった。

 ダウンは価格戦略の2万9800円から、伊リモンタの素材を使った5万円台後半、全社的に仕掛けた薄くて軽い「シンダウン」と幅広く売れた。ウールは定番のウールアンゴラビーバーのスタンドカラー、フード付き、ノーカラーなど4万円台が売れ筋。ボトムがスカートに変わったことを受け、短め丈も良かった。

 パンツは当初から厳しいとみて投入量を抑え、販売は1割減。一方のスカートは9~12月で1.7倍と伸ばした。ワンピースは前年を超える量を投入したが、販売は前年割れで終えた。ニットはシャツ・ブラウスを増やしたために投入量・販売量ともに前年割れ。

 1月のセールの出足は「予想以上に厳しい」が、気温が低いことも影響し、プロパー品は春物よりも冬のセール除外品にパワーがある。1月も2万9800円のダウンやウールコート定番、カシミヤ混ニットなどが売れている。春物ではカジュアルテイストの中わたのノーカラーコート(2万9000円)など、ダウンとトレンチをつなぐようなシーズンアイテムや、ワンピース、スカートから動き出している。

16年に不足したダウンを17年は仕掛けてヒット



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