【ニューヨーク=杉本佳子通信員】ニューヨーク・ファッションウィークまで3週間足らずとなるなか、ニューヨークのクオモ州知事が、9月13~17日の間、一定の規制の下でのファッションウィークの開催を正式に許可した。
屋外であれば最大50人、室内であれば最大収容人数の50%で行い、無観客という制約が設けられる。クオモ知事は「パンデミック(世界的な大流行)の終息はまだはるか遠いが、ウィークを推進する主催者のIMGを、厳しい州の公衆衛生ガイドラインを順守しながらサポートする」とコメントした。
業者、デザイナー、モデル、ゲストすべてが入場時に体温測定し、常にマスク着用、ソーシャルディスタンスを保つことが求められる。屋外開催の場合は、メイン会場のスプリングスタジオスの屋上が使われる見込みだ。
IMGとは別に、CFDA(米国ファッションデザイナー評議会)は9月14~16日にニューヨーク・ファッションウイークを開催予定で、今週末ごろのスケジュール発表を目指している。
CFDAは14日に、デジタルプラットフォーム「ランウェー360」も始動する。米国のデザイナーたちが1カ所で世界中のプレス、小売店、消費者に年間通してコレクションを見せたりブランドストーリーを伝えたりできる場になるという。拡張現実・仮想現実、360度見渡せる機能、ライブ動画ストリーミング、EC、消費者のための買い物機能、ソーシャルメディアとの統合も備え、デザイナーがバーチャルで記者会見をしたり、プレスキット、ショーや商品のイメージを見せることもできる場になる。バーチャルショールーム機能は、卸売りECプラットフォームの「ニューオーダー」がパートナーになっている。ランウェー360のポータルはニューヨークに拠点を持ち、多彩な専門分野をカバーするデザインスタジオの「デ・ヤン」が開発した。