ネンド ボン・マルシェで「アメノチハナ」展を開催

2020/01/10 06:29 更新


 【パリ=松井孝予通信員】パリ左岸の百貨店ル・ボン・マルシェは毎年、現代アーティストにカルトブランシュ(白紙委任状)を渡し、全館を美術館のように見立てた大掛かりな展覧会で新年を迎える。今年のゲストはデザインオフィスのネンド。詩的なビジョンで自然をとらえた「アメノチハナ」展が11日から開催される。

 本館中央のガラス屋根の吹き抜けスペースでは、自然の輪廻(りんね)の巨大なインスタレーション。天井から降る雨が白いつぼみとなり、徐々に花弁を開き、満開となった花はまた雨に姿を変えながら上がっていく。1階には五月雨、夕立など雨を表現した彫刻ボトルを展示、3階では映像インスタレーション「アンカヴァード・スカイズ」で傘を差しながらの散歩。メゾン・エ・オブジェで15年にデザイナー・オブ・ザ・イヤーを獲得したネンドだが、フランスでは一般にまだ知られていない。商業施設での初のパリでの展覧会は、プロモーションとの相乗効果にも期待できそうだ。

インスタレーションの模型 Ⓒnendo


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