先日、僭越(せんえつ)ながら文化服装学院で特別講義をさせて頂く機会がありました。当日は250人前後の方が出席しており、受講生は文化の学生さん以外にも、企業の新規事業担当の方、リスキリングとしてコンサルファームで働きながらファッションを学ぶ方、ダブルスクールの方など、様々な属性の方が受講されていました。
講義途中、双方向でQ&Aを行うことで、ファッションに関わる新世代の志向性や感性をダイレクトに捉えることが出来た上に、私自身、経営学は独学ではあるものの、ストイックに学んで来たほうなので、会場の参加者の「何か一つでもヒントになるようなことを吸収したい」という貪欲(どんよく)さを感じることが出来、講義を終えた時には、すっかり私がエネルギーを頂いていました。
ここ数年を振り返ると、身近なところにいるインターンの方たちから、取引先様、金融機関様、資本提携先様などで、存在感を発揮している若く優秀な方たちに支えられることが本当に多くなりました。
「人に期待をし過ぎてはいけない」というマネジメント思想もあるかもしれません。ただ、自身のスタンスとしては、自ら泥臭く道を切り開きながらも、未来を担う若き獅子(しし)たちに対して、期待を裏切られることを恐れず、見返りを求めず、「やってみなはれ」と背中を押し、『エンダーのゲーム』(SF小説、1985年)の訓練長官のごとく、可能性を最大限引き出すことが出来るよう、苦悩しながらではありますが日々精進していきたいと思います。
(シタテル社長)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。