アウトドアメーカーのモンベル(大阪市)が21年に福井県大野市で開店した「モンベル越前大野店」は客数が当初予想の2倍あり、売上高も計画の2倍ほどで推移している。4月下旬から3年目に入るが、「さらに店舗の認知度を高めたい。4月から10月までは毎週末にイベントを開催し、学校など地域との取り組みも広げる」(岡﨑聡店長)考えだ。
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同店は21年4月に開業した道の駅「越前おおの荒島の郷」の中に出店したもの。県内初のモンベルストアとなり、約990平方メートルの店内には登山やキャンプ、カヤック、自転車のアイテムを豊富に揃える。店外には高さ8メートルのクライミングピナクルを設置し、人工池でカヤック体験もできる。モンベルがプロデュースする飲食店「ベルサイドカフェ」も併設している。
新設された道の駅の集客効果もあり、初年度から好調な出足となり、地方の郊外ながら想定以上の来店客数となった。開店時もコロナ禍が続いていたこともあり、「混んだ都心部へ行くよりもアウトドアでキャンプなどを楽しむ傾向になった」ことも追い風となった。
来店客は県内からだけではなく、関西や東海などのモンベルクラブ会員も目立った。近隣県にも既存店はあるが、体験施設が併設された大型店は少ないため、客数が増加したようだ。
販売動向ではキャンプ用品のテントや寝袋、バーナー類のほか、アパレルもメンズ、レディス、キッズと幅広く売れている。客層の年代も10代から80歳くらいまでと幅広い。アウターやフリース商品、インナーなど「冬場は寒い地域のため、近隣の住民が普段使いで買っていく」ことも多い。近くには日本百名山「荒島岳」もあることから登山の行き帰りの来店も少なくないという。