ミント神戸 改装実り2ケタ増収

2019/09/25 06:26 更新


 神戸新聞会館が運営する三宮駅前の複合商業施設のミント神戸が好調に売り上げを伸ばしている。「本物志向のライフスタイル提案」を強化するための18年秋の改装が功を奏しているもので、19年11月期の売上高は予算を大幅に上回り、2ケタ増収は確実な見通しだ。入店客数、購買客数、買い上げ率、レジ客単価ともに向上しており、全フロアが増収で推移している。

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 18年12月~19年8月の累計売上高は前年比13.1%増で、今年度は前年度に比べて8億円程度の増収を見込んでいる。改装は、自社マーケティングの結果から、主に20代後半から30代前半のアッパーミドル(上位中間層)を対象とするテナントを強化することで、対象客層の買い回りを高めることを狙った。グラウンドフロアの2階には「ドゥーズィエムクラス」を新規導入し、「ユナイテッドアローズ」が「ビューティ&ユース」を含めた総合ショップに改装した。

 3階はメンズ・レディスの「アダムエロペ」「ジャーナルスタンダード」、4階はスポーツ、服飾雑貨で「フレッドペリー」「ソラ」を新規導入し、「金子眼鏡店」「クラチカ・バイ・ポーター」などが改装した。5階は「エヴァムエヴァ」や「マーキーズ」「ダッドウェイ」など、6階に「マザームーンカフェ」などを導入し、10月4日に改装オープンした。12月に8階に「叙々苑」を新規導入している。

 8月までの累計売上高は、高感度ファッションを強化した2、3階と7、8階の飲食が2ケタ増収となったほか、全フロアが増収だ。入店客数は4%増で、購買客数は入店客数を上回る伸びで買い上げ率が向上している。レジ客単価も上がっている。改装効果で「館内の買い回りが増えた。百貨店顧客層も購買・利用している」と見ている。

 なお、改装を機に顧客管理ツールの位置づけで「ミントポイントカード」を新規発行しており、物販部門の会員売上高構成比は35%程度になっている。会員数の拡大に取り組むとともに、上顧客向けサービスを強化するためのプラチナ会員制度(仮称)の導入も検討している。

 今後も、改装未着手の地下の食物販・飲食店を含め「良い物、ここにしかない物」の強化に取り組む方針だ。

全フロアが前年実績を超えたミント神戸


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