ライブ演奏が始まって、モデルはどこから出てくるのかと待っていると、ビル建設現場のような感じで大型トラックが警備員に誘導されてバックで入ってくる。停車してウイングボディが開くと、中にはモデルが全員スタンバイ。会場が一気に盛り上がった。
「メゾン・ミハラヤスヒロ」(三原康裕)は会社設立20年のアニバーサリーコレクションを、秩父宮ラグビー場の通路で見せた。リフレクターが光るオレンジのユニフォームとヘルメットで誘導灯を振り、モデルとゲストをあおり立てるのは三原本人だ。
荷台から次々下りてくるモデルは、現場っぽい太いチェーン飾りや建設中のビルで見るような大きな階数表示のペイント、荷物に付くバーコードのシールをパッチにした、ノリのいいレイヤードのストリートスタイル。
トレンチコートにテーラードジャケット、ミリタリーブルゾン、ジャージー上下とアイテムはいろんな用途の基本型で、シルエットとディテールをユーモラスに変えていく。ジャケットはインサイドアウトや途中でやめて糸を垂らしたステッチ、ブルゾンのジップはごっつい大きさの黒。フードパーカに通したひもはメジャーだ。
レディスではウールコートとトレンチコートを合体したビッグコート。スマートに合わせるのでなく、ぎゅっとくっつけて太い袖が4本になっている。
東コレで久しぶりに、騒々しくて楽しいショー。(赤間りか、写真=加茂ヒロユキ)