26年春夏ウィメンズファッションウィークはミラノへと舞台を移した。ミラノに入ると、街の空気がいつもとは少し異なることに気づく。
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百貨店のリナシェンテのウィンドーは、ジョルジオ・アルマーニのアーカイブが全面に飾られている。ファッションウィークに合わせるように、市内のブレラ美術館ではジョルジオ・アルマーニの回顧展が開催される。20世紀を代表するモードの帝王の不在にミラノは悲しみ、世代交代を実感させるシーズンを迎えている。
今シーズンはいつになく新デザイナーによる初のコレクションが多い。デムナがデザインする「グッチ」や、シモーネ・ベロッティによる「ジル・サンダー」。「ボッテガ・ヴェネタ」はルイーズ・トロッターだ。それぞれが、ブランドをどう導くかに期待が高まる。
先月、リモートでジャンポール・ゴルチエにインタビューをした。「ジャンポール・ゴルチエ」もまた、今シーズンからデュラン・ランティンクがデザインする。創業デザイナーの後任になるデザイナーの仕事の意味を聞いたところ、ゴルチエ本人が「ピエール・カルダン」をデザインした時、カルダンらしさを守りながら、自分らしさをどう入れるかに苦心した話を聞かせてくれた。らしさを継続しながら、いかに新しさを加えるのか。後継デザイナーの仕事に注目したい。
