今年の全米小売業大会リポートでは「生産者と小売業だけでなく消費者も『商品の面倒をみる』時代になっていく」(1月26日付)との指摘が目を引いた。生産者、小売業にとっては当然のことかもしれないが、消費者が「面倒を見る」とは一体どういうことか。
リセールする、リサイクルする、生分解させるといった「商品のライフサイクルマネジメント」、つまりは使用後のことも考えて購入する消費者が増えるとの見方だ。中古品を購入するのもマネジメントの一つ。実は、こうした消費者への対応を迫られているのは「生産者、小売業」の方だ。
その事例として、米ソフトウェア会社による「ギャランティード・バイバック」を紹介している。購入1年以内の状態の良い物なら買い取りを保証するもの。約40のブランド・小売店が参加し、対象は100万点以上という。利用状況や買い取り商品の扱いは不明だが、おそらく参加企業によって再販されるのだろう。
国内の一般的な中古品買い取り専門企業との違いは、参加企業が買い取りに関与している点にある。これまでは大半のブランド・小売店が「販売して終わり」で、その先の扱いは購入者の自由というスタンスだった。二次流通市場の成長が続くと見られるなか、商品ケアや補修を含め「商品の面倒を見る」アフターサービスの重要性が高まりそうだ。