《めてみみ》「レス」の時代

2021/12/24 06:23 更新


 チャネルレス、エージレス、ジェンダーレス――最近「レス」が気になっている。例えば、ワールドのライフスタイル業態「デッサン」が百貨店、広域型SC、駅ビルと各販路で店舗を広げている。コンセプトや対象客層はどの販路でも変わらない。食品スーパーが核の近隣型SCやラグジュアリー系百貨店の〝両極〟以外は、出店可能としている。

 「ユニクロ」や「無印良品」、価格均一店などもチャネルレス戦略のように見える。古着店もその一つか。かつて、ファッションビルはヤング層、郊外型は30~40代ファミリー層など、販路によってすみ分けが存在していた時期もあった。

 各販路の施設がそれぞれ対象客層の幅を広げてきたことで、ブランドやショップも重なるようになった。出店する側も、確立した価値があれば、どこでも集客が見込めると判断しているのだろう。ECも、OMO(オンラインとオフラインの融合)戦略の浸透で「別のチャネル」とは言えなくなってきた。

 エージレスも一般化し、Z世代など若い世代以外の区分はあまり強調されなくなった。少し意味合いは違うがキャッシュレスも進む。事業を進める上での指標だった旧来の基準や分類の有効性が低下しているのだ。「レス」の時代という見方が正しいとすれば、今後の指標は何だろうか。考えていきたい。



この記事に関連する記事