9月に入り、本格的なコレクションシーズンを迎えている。6日からはニューヨーク・ファッション・ウィークもスタートする。
今年からアメリカファッションデザイナー協議会の会長にトム・フォードが就任し、ニューヨーク・コレクションのテコ入れを図っている。ニューヨークは現在、6月のプレコレクションの時期にショーを行うグループと、9月に行うグループの二つに分かれている。コンテンポラリーゾーンのデザイナー市場に元気がないこともあり、ここ数シーズンは集客に苦心している。
ニューヨークへと向かうジャーナリストやバイヤーが減っていることもあってか、この時期に展示会やショーを行う東京のブランドが増えている。これまで東京のデザイナーの展示会は10月中旬が中心だった。それが、ここ数年で前倒しする傾向にある。背景には、店の仕入れ枠を先行受注したいデザイナーの思惑や、長い生産スパンの確保がある。受注を早め、納期も早めることで、店頭での消化率を高められるとバイヤーからも好評と聞いた。
これまでの慣例にとらわれず、自分たちのビジネスサイクルを考え、適切な日程で発表する。そんなデザイナーが増えてきた。6月のニューヨークもしかり、9月の東京もしかり。今シーズンは、どんな新しいクリエイションに出会えるだろうか。