メンズ有力専門店の23~24年秋冬のカジュアルは、春夏に引き続き90年代後半から00年代にかけて流行したスポーツやアウトドアの要素を別の時代のトレンドとミックスするスタイリングの提案が目立つ。
(柏木均之)
ストレートなアメカジの着こなしが下火となり、Y2Kなど近過去のトレンドが若年層から人気を集めていることが背景にある。ツイードジャケットのインナーに鮮やかな色合いのフーディーやフリースを合わせたり、トライバル柄のパンツにシェルジャケットやダウンベストを着込んだりなど、合繊と天然素材、往年のアウトドアスタイルと現代の高機能ウェアといったこれまでの定石にはなかった、自由な組み合わせにチャレンジするショップが多い。アウターは前シーズンよりショート丈が増えそうだ。腰の高い位置でブラウジングし、体形をよりスマートに見せることができる。パンツは太めがここ数シーズンの主力だが、コットンやナイロンに加えてウール素材の企画も多い。足元は「エコー」「MBT」「メレル」などレトロフューチャーな趣のあるトレッキングシューズのほか、サイドゴアやタンカーなどブーツを推す店もある。
ビームス バック・トゥー・ザ・00’
春夏に続き、00年代のスポーツやアウトドアの要素をアップデートしたスタイリングを提案する。ボリュームのあるショート丈のダウンやフリースに太めのペインターパンツやナイロンパンツを合わせ、アウターの裾を絞ってブラウジングすることでコーディネートを引き締める。足元は「エコー」や「MBT」などのぽってりした靴でバランスを取る。色はオフホワイト~白や黒~グレーのワントーンでまとめる。