制作過程の断片にわくわくがいっぱい――デザイナーの後藤愼平が手掛ける「MASU」は4月24~26日、東京都内で展示販売イベント「トワルチェック」を約2年ぶりに開催した。24年秋冬~26年春夏の仮縫いやファーストサンプル、試作の約150点を見てもらい、作品としてオークション形式で販売した。
「完成したコレクションをショーで発表する時だけではなく、僕は物作りしているときが一番幸せ。そのプロセスを皆で共有したい、というのが始めたきっかけ」と後藤は話す。

過去最大規模という出展物には、シーチングで制作したトワル、裾をカットして別の布を安全ピンで留めたままのロングスカート、プリント柄を試し刷りしたスウェットの切れ端などが並ぶ。それぞれに制作時のエピソードをつづったカードが付く。

刺繍や靴下などの試作品には工場との思い出も。「自分たちで作ったものは全部可愛い。バッグの留め具のバランスを確認した見本にしても、何かいとおしさがあって。ブランドの生々しい部分をリアルに感じてもらえたら」という。


一般的には保管しない限り捨ててしまうものだが、ファンにとってはクリエイションの温度を感じる宝物だ。
