ナルミヤ・インターナショナルの子会社で、フォトスタジオを運営するラブスト(東京)の収益が改善している。低価格プランで客数を稼ぐ戦略から付加価値路線にかじを切り、25年2月期の売上高が前期比15%増で、黒字転換する見込み。1年前倒しで、今年から出店を進める。
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同社はナルミヤが20年に完全子会社化した。ナルミヤのブランドと連動した衣装や百貨店、SCへの出店が特徴。これまで出店で売り上げは伸びたが、3000円で3枚撮影する低価格プランの導入により、客単価が下がり、人材の定着率も低く赤字が続いていた。
そこで、低価格プランを含め1万円以下のメニューを廃止。指名カメラマン制度も導入し、客単価は10%上がった。客数面は、客層がほぼ子供だったところを、マタニティーフォトを撮影するとその後のプランを安くする施策で大人客を獲得。ナルミヤの公式ECに出稿して新たな導線も作った。季節の花を飾るバースデイフォトや、ワークショップも併催するシーズン企画、ナルミヤブランドと連動したコスプレ企画など、「閑散期でも来てもらえる企画で1年間だれない仕組み」(藤原直樹社長)を作り、リピート率も向上した。今期の売上高は4億円を見込む。
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課題の人材確保は求人用の動画を配信したことで応募数が倍に増えた。指名料を従業員に一部還元することでモチベーションが上がり離職率も下がっている。
業績が回復したため、来期から出店を開始する。現在の店舗数は関東中心に9店。ナルミヤブランドとの親和性から、百貨店への出店を検討する。また、ラブストのファン化、ブランディング強化策として、公式モデルオーディションやファンミーティングにも力を入れる。