国内外のレディスシューズの25年春夏向けは、装飾性に富んだフェミニンスタイルが広がった。刺繍柄や動植物のモチーフなどクラフトマンシップを感じさせるディテールが目を引く。デコラティブにシルエットを強調した遊び心のあるデザインも目立った。
(須田渉美)
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立体感のある装飾
メイントレンドは花柄。プリント柄よりも、変化のあるテクスチャーやカットワークが多用された。
「ペリーコ」は、ファクトリーのある伊リビエラデルブレンタをテーマにして、日常の豊かさを感じさせるコレクションを提案した。サンダルには、さりげなく花が咲く川の景色をイメージしたジャカードなど、イタリアらしい表面変化に富んだテキスタイルを取り入れた。フェミニンな魅力を出しつつ、ジオメトリックなカットを入れて、甘すぎず、知性を感じさせる印象に仕上げた。
「ネブローニ」は、南イタリアのアマルフィーの夏の自然の色を反映した。花柄レースのパンプスは鮮やかなレモンイエローに、プリーツを寄せたサテンのサンダルはスカイブルーに彩られる。繊細さとともに、エネルギーのある色彩でエレガンスを感じさせる。さらに太陽の光をイメージしたシルバーゴールドを差し入れる。曲線のモチーフが重なり合ったサンダルなど、ビンテージライクなスタイルで見せた。