《ローカルでいこう》大阪・千林エリア きもので町歩きイベント 下町情緒を楽しむ
大阪市千林を盛り上げるためのボランティア団体、1000(セン)ピースプロジェクトは11月10日、きものイベントを開く。売りは、レトロでSNS映えするスポット。地元の専門学校や商店と組み、きもので町歩きを楽しめるよう、着付けやヘアセットなどのサービス、特別なフードメニューやショッピングでの優待を提供する予定。
千林は、100年以上の歴史がある大阪を代表する千林商店街があり、周辺には古民家が点在する下町情緒が残る。市内でも中心地に近い天神橋筋商店街や空堀商店街などと比べて、他所からの観光客や訪日外国人が少なく、地元住民を中心とする庶民的なエリアでもある。

センピースプロジェクトは、この町並みを生かすため、「着物と和」をテーマに、町おこしを考えた。きものを持ち込めば、ボランティアで地元の東洋きもの専門学校が着付け、新大阪から応援で大阪ビューティーアート専門学校がヘアセットを行う予定。難易度の高いアップスタイルのヘアセットを希望する場合は、地元のヘアサロンが有料で行う。商店は、和スイーツやカフェなどの特別メニューを開発し、きもの専門店がセールを行ったりする計画だ。
地元ヘアサロンのアトリエシルクは既に昨年11月、町並みを生かした成人式の前撮りを行い、好評を得た。友達3人1組分の着付けとヘアセット、メイク、プロのカメラマンによる撮影代全て込みで8万円。一般に成人式の前撮りは、写真館で一人または家族と写すことが多く、相場は5万~10万円。
同サロンの場合、地元の友達と地元の風景の中、より自然体で写せて、1人当たり3万円弱と手頃な価格が受けた。データごと写真を渡すため、SNSにアップできる点も人気だ。すでに今年9、10月の予約が入っている。成人式以外できものを着る機会が少ない若者のために、「11月のイベントでも、気軽にきものを楽しんでほしい」と、同サロンの藤岡将ゼネラルマネージャーは言う。
(安部裕美)
