暖簾(藤永幸一)

2016/05/20 00:00 更新


金沢の東茶屋街を歩きながら、店の店頭で風に揺れる暖簾に目が止まりました。暖簾・・・簾の隙間風を防ぐために布をあてたということから、「暖かい簾」と書くようになったそうです。風に揺れる様は風情がありますし、

「入ろうかな?」と気持ちを誘われます。「どんなお店なんだろう?」「どんな人がやっている店なのかな?」と興味を惹きます。店頭の佇まいひとつで、気持ちを高ぶらせてくれます。

壁や扉の持つ隔てる強さはなく、境を示してはいますが、拒絶はしない。むしろ歓迎してくれる。遮断はしない、空気は通わせるという日本的な境界の文化を感じます。障子、ふすまなどもそうですね。そして、色、形はもちろん、屋号が書かれた暖簾は、しっかりとブランドを伝えています。

 

 
Ye Choh Wah / Shutterstock.com

 

スタッフの立場から見ても、暖簾の足元に映る靴の動きでお客様の様子がわかり、暖簾を払い顔がのぞいた瞬間に、アイコンタクトをとってお迎えができます。感じのよい「間合い」が生まれます。

今回は、一つひとつ、暖簾をみながらの散策になりました。そして、好感が持てる「お迎え」の仕方を教える研修で、小道具に暖簾を使ったことを思いだしました。「暖簾」がかかっているようなイメージの店頭つくり。

あのトレーニング、久々に復活しようかな?



20年のアパレル体験で痛感したこと=仕事の悩みは、本当のところ、「人間関係」。2000年に、「レックス」を設立。「仕事を楽しむスキル」を学んで、「元気な現場」をつくるサポートをスタート。自分が「楽しい!」と感じれば、相手にも好感度が伝わる!大手アパレルとの長いお付き合いで、スキルは常にバージョンアップ中!



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