【パリ=松井孝予通信員】仏ケリングと傘下の「バレンシアガ」は、通常非公開の歴史的建造物が一般公開される「ヨーロッパ文化遺産の日」に9年連続で参加した。ケリング本社の旧ラエネック病院はルイ13世の時代にホスピスとして建てられたもので、今回二つの展覧会を開催した。
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中央にある礼拝堂では、創業者フランソワ・ピノー氏の現代アートコレクションから「空間への礼賛」と題し6人のアーティストの作品を展示。一方、「対話の繊細さ」と題した展示ではバレンシアガの59点の作品をインスタレーション。襟、袖、色など6テーマから、創設者クリストバル・バレンシアガと現アーティスティックディレクターのデムナによるバレンシアガの美学を、過去と現在を行き来する対話で表現した。
アート、ヒストリー、クリエイションが交差する特別な空間に2日間で約1万1000人が訪れた。