伊藤忠商事はこのほど、カーキャリアのブランドとして知られるスウェーデンの「スーリー」を製造販売するスーリーグループと、同ブランドの日本市場におけるバッグ、ラゲッジ、ベビーカー分野の独占輸入販売権を取得した。スポーツ用品卸のゼットが販売代理店となり、百貨店、ファッションのセレクトショップなどに向けて今春から販売を始める。3年後に売上高10億円(小売りベース)を目指す。
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スーリーは42年、エリック・チューリン氏が漁師道具などの金物製造会社として創業。戦後、自動車レジャーの普及を背景に、金物加工の技術を生かしてルーフバスケットを作った。「ブリング・ユア・ライフ」のスローガンのもと、現在はカーキャリアからバッグ、ラゲッジ、ベビーカーまで幅広い商品を製造している。使用者の安全性、実用性を追求した品質・機能の高さと、洗練されたデザインが特徴で、数多くのデザインアワードを獲得している。自然環境に配慮した物作りに取り組み、国際的な環境認証の「ブルーサイン」を取得しているほか、20年末までに全てのオフィスや工場で使用するエネルギーを再生可能エネルギーに置き換える計画だ。
伊藤忠は「アウトドアとライフスタイルが融合した市場」の成長と、スーリーの世界的な認知度の高さに着目。18年12月に仏パリの百貨店ル・ボン・マルシェのトラベルコーナーに常設売り場を構えた「高感度なイメージも発信し、多様な販路に広げる」考え。このため、スポーツからファッション領域で幅広い販売網を持つゼットと組んだ。
アウトドアバッグ1万5000~4万5000円、デイパック1万~2万5000円、ラゲッジ3万5000~7万円、ベビーカー6万5000~7万5000円。
20、21日に東京、27、28日に大阪で展示会を開く。