「雑多でパワフルな今のインドの繊維産業の姿は、20年前の中国をみているようだ」――インド最大規模の国際総合繊維・ファッション展示会「バーラト・テックス2024」に出展した、ある商社マンがつぶやいた。
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主要先進国・新興国のなかでも群を抜く8%台のGDP(国内総生産)成長率の下で、人口約14億人を抱えるインド。日本企業の視線は自ずと熱くなる。
日本の技術生かして
スタイレム瀧定大阪は、今年2月に仏パリで開かれた国際素材見本市のプルミエール・ヴィジョン(PV)パリ25年春夏で出品した素材を揃えて、バイヤーの反応を探った。PVで人気だったオーガニックコットン・タイプライターは、インドの長綿オーガニック原料を使用し、日本の伝統的な近江の染色技術で仕上げた。良質な原綿の風合いを残すために、樹脂系仕上げ剤の投入量を極力少なくした「独自の加工レシピ」を採用している。
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