レディスアパレル製品の企画・制作から貿易、検品・発送までを一貫で提供するエフ・ピー・エイチ(岐阜県瑞穂市)の服部剛社長は、俳優・伊藤英明さんらと番組や映画の制作・運営を行う新会社、アイランドホッパーズフィルム(以下、IHF)を設立した。エフ・ピー・エイチの設備を生かした公式グッズの販売やアパレルブランドの立ち上げも進めている。
IHFがまず始めたのは地域密着型テレビ番組「岐阜英明」の制作。伊藤さんが俳優やユーチューバーなどと岐阜県の面白い場所や人を取り上げ、「岐阜県を元気にする」バラエティーだ。県内の職人や匠の技を紹介し、協業商品の開発・販売も予定している。9月2日から、ぎふチャンで毎週土曜日に放送が始まった。
IHFの最終的な目標は岐阜県で映画を作り、映画祭を開くこと。今後5年以内には時代劇の映画を伊藤さん主演で撮影し完成させたいとしている。
番組公式グッズのTシャツの制作、プリント、刺繍などはエフ・ピー・エイチが担う。アパレルブランドは「伊藤さんが着たいと思うもの」を制作予定で、ユニセックスを想定。来春発表を予定している。
服部社長と岐阜県出身の伊藤さんは高校時代のクラスメートで、それ以来交流を続けてきた。地元愛の強い伊藤さんは、去年11月に「岐阜信長祭り」の武者行列に出演したことをきっかけにさらに地元への思いを強めたという。
服部社長は「地元で映画を作り映画祭を開催する夢を共にかなえたい」として、伊藤さんと共同で会社の設立を決意した。岐阜県で映画を制作できる人材や仕組みを整えるため、地盤作りとして番組制作から着手した。
プロの外部スタッフを交えながら地元の新人スタッフ3人を育成する。「普段、消費者の顔は見えにくい。こちらは直に喜ばれる仕事だから違ったやりがいがある」と話した。