日比谷シャンテ、大型改装完了 30~40代向けて充実

2018/03/27 04:28 更新


 東宝が東京・日比谷で運営する商業施設、日比谷シャンテ(地下2階~地上3階)は23日に地上1階を主体に11店を刷新、昨年10月に開始した大型改装が完了した。

 改装で、中心顧客の50~60代女性の需要を維持しながら、30~40代の高感度な女性向けファッション、コスメ・雑貨、幅広い来街者を取り込めるカフェ、飲食店を充実した。東宝グループのノウハウを生かし、エンターテインメントの発信も強め、客数と売り上げを拡大する。29日に隣接地に開業する大型複合施設「東京ミッドタウン日比谷」との相乗効果も目指す。

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 レディスファッション・雑貨中心の地上1階とレストランフロアの地下2階を共用部を含めて全面改装したほか、外壁と施設前広場も刷新した。

 1階は23日に新店4店と改装店4店がオープンした。正面入口近くに京都の人気ベーカリー・カフェ「ル・プチメック」を入れ、集客力を高める。隣にビギのレディス新業態「wbクレアドゥー」とレディスバッグ主力の「ノイ・ラボーロ」を導入、真向かいに昨年10月に導入した「セオリー・リュクス」、12月に入れたコスメ「イソップ」とともに、30~40代女性客の取り込みを狙った。

地上1階は「セオリー・リュクス」と「wb」の新業態を向かいに配置、高感度な大人女性を取り込む

 併せて、「顧客をしっかりつかみ、客単価も高い店舗を活性化する」(安武美弥不動産経営部東宝日比谷ビル営業室長)ため、既存のレディス「マギー」を移転・改装し、マツオインターナショナルのレディスセレクトショップ「ノリエム」を拡大、レディス「ロッサ」「ケイコスズキ・コレクション」も改装した。また、美容機器・コスメ「リファ」をロッサの隣に入れた。

 併せて、3階に書籍・文具と音楽・映像ソフト店「HMV&ブックス日比谷コテージ」(店舗面積625平方メートル)を同日に導入。同館の特性に合わせた業態で、女性向けの商品を拡大、イベントスペースも作った。宝塚歌劇団のコーナーも充実した。広場はゴジラ像を配置したほか、近隣の劇場の特別チケットも販売するチケットボックスを導入した。4月8日に別館に香港の人気点心レストランの日本1号店がオープン、新店が揃う。

 改装は開業来最大規模で、昨年10月の開業30周年と東京ミッドタウン開業を機に実施した。改装区画の売り上げは昨年12月に全面改装した地下2階が前年比40~50%増、1階も順調だ。今年2月1日に地下2階と地下鉄日比谷駅の改札口をつなぐ通路の壁面に日本の俳優・歌手などの手形の展示ギャラリーを新設して以降、「客数は大きく伸び、客層も幅広くなった」という。通路は東京ミッドタウンともつながり、「オフィス就業者を含め、客数がさらに増える」と期待する。



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