H2Oの子会社、「トラデュイール」出店 認知向上へ

2017/07/06 04:25 更新


 エイチ・ツー・オーリテイリングの婦人服子会社エイチ・ディ・ベースモード(大阪)は、オリジナル「トラデュイール」の認知度向上を目指す。今秋、阪急うめだ本店6階に1号店を出店するほか、地方百貨店での期間限定店出店も強化する。

 同ブランドは15~16年秋冬物から本格スタートした。「アパレルの元気がなくなるなか、次世代に向けたプレタブランドがなく、市場の穴になっている」(横山勉社長)として、「エレガントな百貨店客が今欲しいもの」をモードを取り入れながら提案。セレクトショップに移行してしまった客層の取り込みも狙う。

 カシミヤやムートン、ファーなど上質素材を使う。布帛、ニット、ドレスなどそれぞれのアイテムを得意とする外部のデザイナーやパタンナーと組み、直接工場と取引して商品開発する。カシミヤ・ファーのロングベスト、カシミヤ・ウールのダブルフェイスコート、26番双糸を5本取りして複数の編み地を組み合わせたニットのプルオーバーなど、希少性のある素材や手の込んだ物作りも重視する。

 秋冬物の中心価格はニット1万5900~5万9000円、カットソー1万1000~1万8000円、パンツ1万9000円、コート6万5000~18万円。17~18年秋冬物の商品型数は70型で、Sサイズやメンズも企画した。

 現在の売り上げは、グループ内への販売が5割で、各支店のイベントスペースや自主編集売り場内で販売している。残りの5割は、地方百貨店への期間限定店出店や専門店への卸、OEM(相手先ブランドによる生産)が占める。

 限定店は地方の販売代行会社と組み、鶴屋百貨店や藤崎、山形屋などに出店。好調な店舗では1週間で350万円を売り上げた。OEMのプロパー消化率も8割を超えるなど、手応えを得ている。

 売り上げは毎年20~30%ペースで伸びており、工場との直接取引が増えていることから、粗利益率も高まっている。17年3月期の売上高は約4億円(卸価格ベース)を計画している。




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