HARTi(ハーティ、東京)は、商業施設向けNFT(非代替性トークン)活用支援事業で、東急不動産および東急不動産SCマネジメントとの継続的な取り組みに乗り出している。昨冬と今春には、展示イベントを実施し手応えを得た。
展示イベント「ハーティ・ギャラリー」は初回を、東急プラザ表参道原宿で21年11月27日~22年1月9日に開催。照明など演出した館内の空間で、NFT化した映像作品を展示し、入場者数や滞在時間などのデータをセンサー付きカメラで無人計測した。データからは、入場者が来街者の男女比と同様だったこと、トレンドであるNFTやメディアアートが同館の主な客層である20~30代女性と高い親和性があることなどがわかった。
展示型イベントは、同館初という。東急不動産SCマネジメントは、取り組んだ狙いを「コロナ禍でリアルの場所の価値が変わってきているので、次のあり方を模索している」とする。イベントの成果については、「入場者数や滞在時間は想定以上で、カフェなど館内の回遊にも効果があった」とし、「金額の多寡でなく、空間の新しい価値が見えた」と評価した。
今春には、「ハーティ・ギャラリー」として、東急プラザ渋谷でNFTを配布。今後も、両社の様々なNFT活用の検討を、ハーティが支援する。「これまでは施設が旗振り役だったが、これからはお客様が次のお客様を呼ぶ」と見て、同館と来館者の結びつきを強めるために、コミュニティー作りなどにNFTを導入することも視野に入れる。