ギャラリー・ド・ポップ 刷新効果で「パドカレ」好調

2018/03/22 04:29 更新


 今年ブランド誕生20周年を迎えたギャラリー・ド・ポップのレディスブランド「パドカレ」が好調だ。16年に始めたリブランディングが実を結び、客数が増加。17~18年秋冬の売り上げは、既存店で前年同期比約20%増となった。今月からは、ブランドの由来となった北仏のパ・ド・カレ地方にあるルーブル美術館ランス別館と周辺地域の観光を促進する地域団体「オートゥール・ドゥ・ルーブルランス」(ALL)、同地方観光局と協業し、ストール7型を販売している。期間限定店での訴求を強めており、イベントも開催する。

 13年から海外での直営旗艦店出店を開始。米ニューヨーク、仏パリなどに店を出してきた。海外で40~60代の高感度なミセス層を獲得したが、国内の出店立地がヤングゾーン中心で、ブランドのイメージが定まっていなかった。

 そこで16年にリブランディングに着手。この間、出店の軸足を百貨店中心に移したほか、顧客作りのための接客研修・教育に力を入れるなどしてきた。

 結果、国内でも自身のライフスタイルを確立している40~60代の高感度層を獲得。この1年間で客数が4割以上増えたという。現在、国内店舗の半数以上が百貨店内になったが「調子はとても良い。百貨店には商機がある」(小林司代表)と言い切る。

 顧客層には、自社発行する紙カタログが効いている。春夏、秋冬のシーズンごとに発行しており、商品をビジュアルで見せるだけでなく、1冊ごとにテーマやストーリーを設けて、ブランドの方向性を訴求している。顧客向けに配布するほか、新規客には接客時に丁寧に商品説明した後、販売スタッフが手渡ししている。「買い物の際にお客様の背中を押す役割を担っている」という。

 ALLとの取り組みは、顧客の支持を強め、新規客を獲得するための一環。同地方で石炭が採れることから、墨染めしたシルクやリネンのストールを揃えた。同地方の写真をプリントしたものなどもある。

 協業商品は、直営店のある館内での期間限定店で訴求している。すでに大丸札幌店に開設したほか、現在は高島屋大阪店で実施している。28日には東京ミッドタウンに開設するとともに、同日には同美術館関係者や仏観光局担当者などを招いて日仏交流パーティーを開く。

協業ストールの価格帯は2万1000~2万7000円


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