富士通 小売業向けにシェアリングサービスアプリ発売

2019/06/20 06:26 更新


 富士通は19日、アパレルなどの小売業向けに「ダッセンブティック・シェアリングアプリ」を発売した。シェアリングエコノミーの広がりに対応するもの。顧客向けのモバイルアプリと小売業向けのシステムで構成し、オンラインとオフラインを融合、シェアリングサービスの円滑な立ち上げを支援する。昨年6月から三越伊勢丹の銀座店内で採用し、検証を進めていた。

 シェアリングエコノミー市場は25年に世界で3350億ドルまで拡大するとの試算もあり(16年度総務省・情報通信白書より)、グローバル企業も続々参入。富士通も新設した共創イノベーション事業部を軸に追撃する。

 シェアリングの需要はあるものの、従来とは異なる商品管理システムやデジタルを通じたユーザーとのコミュニケーションを要するため、サービス開始のハードルが高かった。

 ダッセンブティックでは、商品情報を登録するだけで、販売やレンタル、サブスクリプションなど多様な選択肢をユーザーに容易に提供できるようになるという。商品の閲覧やレンタル予約、販売員とのチャット、QRコードによる商品情報の読み取りなどが行えるモバイルアプリと、商品管理やレンタル予約に応じた在庫管理の機能を提供する小売業向けのシステムからなる。

 初期費用600万円、月額費用は30万円から。

 ダッセンブティックは、三越銀座店3階のドレスシェアリングサービス「カリテ」のサービス基盤として採用されており、システムの開発と検証を進めている。期間限定としてスタートしたが、ユーザーに好評だったこともあり、延長を重ねて月末で丸1年を迎える。



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