藤崎 創業200周年記念し、仙台市と地域ブランド

2019/06/05 06:26 更新


 藤崎は19年度の創業200周年に合わせて、モノ、コトの記念事業に取り組んでいる。18年11月に正面玄関口を改修、19年3月に化粧品売り場を改装し、本館1階の品揃え、環境を整えた。19年度の1年間をかけて、顧客参加型や地域連携の商品開発、イベント企画を繰り広げる。

(松浦治)

 地域商社としての拠点化に着手する。仙台市と連携し、地域ブランド「都の杜・仙台」を今春立ち上げた。百貨店のマーケティング力、編集・販売力を生かして、地域の特産品やサービスを国内外に発信し、販路開拓につなげる。地元企業30社が参画しており、藤崎がブランディングから販売までを支援する。

 第1弾として、5月に藤崎本館1階で期間限定販売した。こけしと組み合わせた植物標本や県内の自然をモチーフにした文庫本と生花の詰め合わせなど地場の独自品120点を揃えた。目標を超える売り上げだったこともあり、品揃えを拡大して、今秋以降、同様の催事を継続開催する。

こけしと組み合わせたハーバリウム(植物標本)による地域ブランド

 販路は藤崎だけでなく、他の百貨店やECに広げる。地域の統一ブランドとしてパッケージ販売することで、小規模の企業が参画しやすくする。すでに首都圏の百貨店での東北物産展に地域ブランドをブース出店しており、県外での販売に力を入れる。

 200周年の記念事業はほぼ毎月、大型催事や地域イベントへの協賛で実施している。仙台市の電力ビルで3月に開いた写真展「藤崎200年のあゆみ展」は関係者だけでなく、幅広い市民が来場した。催事に合わせて画家や工芸作家など芸術家と協業した限定・独自品を販売する。同様に地域と連携した取り組みを積極化する。90チームが参加する小学生軟式野球大会に協賛し、第1回藤崎杯を設けた。アイススケートショーなど市内の大型イベントへの協賛などに取り組む。顧客や取引先らを招いた記念式典を9月4日に市内のホテルで開く。

地域ブランド「都の杜・仙台」を5月に本館1階で期間限定販売


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