ブランドタグやパッケージ主力のテンタックは、焼却時にCO2(二酸化炭素)の排出を大幅に削減する技術「グリーンナノCO2オフ」を使ったプラスチック原料のパッケージや資材が、アパレルにとどまらず小売りや食品など様々な領域で採用を増やしている。
グリーンナノCO2オフは、燃焼時に発生するCO2を灰にするための炭化促進剤とCO2化学吸着剤が入ったナノサイズのカプセルを使った技術によって、空気中に排出されるCO2の量を削減するもの。同社はカプセルを添加したプラスチック原料をペレットの状態で販売している。
大手インナーメーカーの陳列用パッケージや、大手小売業のレジ袋、化粧品ボトルなど、着実に採用が広がっている。これは「既存原料にペレットを加えるだけでよく、生産設備や原料調達ルートを変更する必要がない」(橋本惇巨社長)という開発のしやすさと、従来のプラスチック製品と透明度、強度は変わらず「コストもほぼ同等」という点が貢献している。
また、コロナ禍で物流拠点の業務効率化などを目的に「ICタグの需要は衰え知らず」だという。この領域でもサステテイナブルを意識する企業も多く、テンタックが販売するフィンランドのストラエンソなどの紙製ICタグは大手下着メーカーなどに導入を広げている。
(繊研新聞本紙20年11月25日付)